脳内ダダ漏れ帖
趣味とか萌えとか日記とかを無節操に書くブログ
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作品にならないレベルの駄文を思い付くまま。
いつか修正するなり、書き直すなりしてサイトの方へ収めたい。
他に好きな人が出来たからと去っていった元恋人。
しかし、元恋人は自ら別れを告げたにもかかわらず、彼に肉体関係を求めてくるのだった。
そんな元恋人に未練たらたらの青年の独白。
※モロな描写はキスくらいしかありませんが、だいぶ危ない気がするのでR-15くらいでお願いします。
なお、攻めは《隔離倉庫》の『セクハラ先生の湯煙紀行』の攻めと同一人物。
時系列的には過去話になりますが、そこら辺は設定が全体的に固まってないので、この話は正史にならない予感。ですが、このCP自体は攻めの過去として正式採用しています。
本文はつづきから。
いつか修正するなり、書き直すなりしてサイトの方へ収めたい。
他に好きな人が出来たからと去っていった元恋人。
しかし、元恋人は自ら別れを告げたにもかかわらず、彼に肉体関係を求めてくるのだった。
そんな元恋人に未練たらたらの青年の独白。
※モロな描写はキスくらいしかありませんが、だいぶ危ない気がするのでR-15くらいでお願いします。
なお、攻めは《隔離倉庫》の『セクハラ先生の湯煙紀行』の攻めと同一人物。
時系列的には過去話になりますが、そこら辺は設定が全体的に固まってないので、この話は正史にならない予感。ですが、このCP自体は攻めの過去として正式採用しています。
本文はつづきから。
『不貞の人』
彼は素っ気なく嗤う。いつもと同じ嘲笑で、如何にも興味がないのがよくわかる。
彼は私を歯牙にも掛けないのだ。彼にとって私は単なる遊び女あるいは淫夫。私と彼との間には恋も愛も介在せず、私は便利な肉孔に過ぎないのだろう。
結局、始めから終わりまで、恋をしたのは私独りで、彼は最後まで一欠けの情さえくれはしなかった。
それでも良いと縋り付いたのは、紛れもなく私なのだけれど。
「テメエは見てくれだけだな。見目以外褒める場所がない」
気だるくベッドに寝そべり、私の隣でせせら笑う彼の言葉はいつも通りに乾いていて、それが余計に冷たくて悲しくて。
「そうか」
私は無理矢理彼に倣って嘲笑うように薄く笑い、震えそうになる声で、素っ気なく返事をするのだ。
そうしなければ、この戯れの関係さえ消えてなくなってしまうだろう。蜘蛛の巣よりもか細い縁の糸は、いとも呆気なく千切れるに違いない。彼にとっての私など、とうの昔に終わった男なのだから。
今こうして枕を共に出来るのは、単に彼が貞操などという倫理的概念を持ち合わせないからに過ぎない。彼がもし真っ当な人間なら、こうして身体を重ねることなど叶わなかっただろう。
あるいはアノ男が、彼の熱情の全てを受け止められたなら。私など、とっくの昔にお払い箱だっただろうか。答えは知れているけれど、けして分かりたくはなかった。
それでもせめて、身体を交える間くらい、私にアレに差し向ける情のほんの僅かでも分けて与えてくれたなら、どんなに幸福な事だろう。
しかし、そんなささやかな願いも、彼は聞き届けてくれやしない。試したことなどないけれど、試すまでもないことである。至極当然、当たり前の事だ。
何故なら、彼は一つきりしか愛を持てない男。鋼のような自己愛か、あるいはアノ男への彼らしくもない恋心か。そのいずれかしか、彼には選択できない。
いずれにせよ、私にくれる愛の持ち合わせなどはないのだ。非道く酷薄な癖に、やけに一途な男である。
ただ、彼に「愛情」を教えたのが、紛れもなくアノ男なのだということを思い返せば、無道の人たる彼に発露したささやかな人間性が例えようのない程憎々しかった。
何故、私ではいけなかったのだろう?
あんな醜い年増男の、いったいどこに彼は惹かれたのだろう?
手脚もなく、腹背の肌も溶け爛れておぞましい、不器量どころかヒトとも思えぬ醜怪な様相のアノ男に。
醜くもか弱いその男は、お前の情交になど到底耐えられる身体ではないのだよ?しかし、お前は愛し方なんて、それだけしか知らない男。嫌がるアレを無理矢理抱いて、我欲を果たすことがお前の愛。
だが、そんな愛は通じはしない。アレはお前の愛情を、けして理解などできないさ。どうせアノ男にとっては、ただの非道な暴力なのだから。
ただの身勝手で無慈悲な強姦を、純然たる愛情の発露と理解できる者など少なかろうな。
だから、ね?もうおよしよ、そんな虚しい恋なんて。
私ならお前の非道の真意も全て、余さず分かってやれるから。あんな化け物など棄ててしまって、また私と暮らせばいいじゃないか。私なら、きっとそんな虚しい思いなんてさせやしないから。
もっと私を抱いて確かめてくれよ。……アレよりずっとお前好みだろ?
いったい私のどこが、そんなに劣っているのというのか。
教えてくれよ、恋しい人よ。
「お前は性格重視の男だったんだな。知らなかったよ」
「はぁ?」
彼は唐突な私の言葉に間の抜けた声を上げた。
私は彼を真似て皮肉っぽくせせら笑う。本当は茶化すみたいに尋ねたかったけれど、胸の奥深くにあるアレへの対抗心か物恨みか、そうしたものが私に意地を張らせていた。
そんなものは無駄な事なのに。
「アイツの事さ。性格を気に入ったんだろ?見目を好く訳はないから」
「……?ああ、玉繭か。まあ、性格は良いんじゃねぇの」
随分と素っ気ない返事だ。どこかつまらなそうな様子で、その返答が肯定の意でないらしいのが分かる。
これは私の批判的な物言いに対する否定か?それとも、アノ男の性格に対する否定か?
「なんだ、性格は気に食わないのか」
彼の性格上とても前者だとは思われなかったが、一応鎌を掛けてみる。
彼はなんだか面白くなさそうな顔をした。
「良識派っつうのかね。面白味にゃ欠けらァな」
やはり後者で合っていたらしい。
「アレはつまらない男なんだな」
「まあな」
その否定的な答えに私は少し嬉しくなったが、すぐにはたと気付いて酷く心が重くなった。
彼は私の事に関しては、それ程までにハッキリと感情を顕にしたことはない。彼にとって私はどうでも良い存在だから、私が彼の感情を揺さぶる事はけしてないのだ。
まして、いつも薄ら笑いのあの顔に、影をもたらすことなどあるわけもない。
癇に障ったことならあるが、精々その程度のものだ。
「じゃあどうしてアレと暮らしたがるんだ?穴の具合でも良いのか?」
彼はこちらをじっと見て、努めて平静を装おうとする私を軽く鼻で嗤った。
「ま、穴の具合も悪かねぇがな」
彼は今、何故嗤った?分からない。
「なんかほっとけねぇし。それに毎晩抱くなら、それが一番都合良いだろ」
アレはそれが一番苦痛のようだが。
まるきりアノ男の心を無視した言い草で、流石に少し呆れる。
「……強姦魔に惚れる奴なんていないぞ」
「ンなこた知るかよ」
彼は大層どうでもよさげに、嘲笑うような調子で吐き捨てた。いつも通りの平静な様子で、その言葉が真意らしいのが見てとれる。
おそらく彼はアノ男を愛したいだけで、愛されたいとは露程も願っていないのだろう。元々大事にするのは自分の心だけで、他者の事には一切頓着しない性格だから、そういう事もあるのかもしれない。
ただ、青い瞳の奥底には、悩ましい翳りが微かに窺えた。
それは彼の瞳には見たことのない種類の「翳り」だったが、似たような翳りは他者の瞳に見たことがある。
どこか後ろ暗いその「翳り」は、「罪悪感」によく似ていた。
「俺は奴が欲しいだけだ。血も肉も骨も、臓腑の底から唾液の一滴、睫毛一本だって、何から何まで全部をな。奴にどう思われようが関係ねぇ」
嘘吐きめ。傷付けたくはないくせに。
呆れと嫉妬の入り雑じる感情が、私の中で渦巻いた。
「…………随分と御執心なんだな」
「まあな」
私は少しだけあからさまに皮肉っぽく言ってみたが、彼は気にする様子もなくせせら笑って身体を起こすと、サイドテーブルの紙巻き煙草を手に取りマッチを擦って火を点けた。煙草の先が赤く燃え、濁った色の煙が立ち上る。
媚薬混じりの怪しい代物だ。法の縛りのないこの街でも、一応は禁制品の扱いを受けている。嗜好の変化からか近頃は常飲していないようだが、少なくとも私と夜を共にするベッドの上では、まだ愛飲しているようだった。
妖しく淫欲を誘う香りが私の鼻腔を擽る。
私はコレが苦手だ。コレは自らが抱き得る以上の熱を呼び起こしてしまうから。
媚薬に呼ばれた余剰の熱は私には抱えきれず、零れ落ちた灼熱は心身を狂わせる。快楽も色情も手に余るのだ。それが酷く苦しくて、必死に制御を試みるのだけれど、到底御し切る事など出来ず乱れてしまう。
彼は私のそういう姿が好きらしいが、私にはそれが少々辛い。強烈過ぎる快楽に溺れきれるほど、この心身は淫奔ではないのだ。もっとも、恥辱に喘ぐ姿も含めて好ましいという話らしいのだけど。
色で虐げる事を好む、短絡的に歪んだ性嗜好。単に彼はサディストなのだ。
彼はしばし黙って煙を燻らせていたが、チラリと横目で私を見やると、にぃっと嗤って私の顔にふうっと紫煙を吹き掛けた。私は顔をしかめたが、その煙と彼の遣り口にすっかり慣らされてしまった身体は、いとも容易く陥落する。紫煙に脳がぼんやり煙り、身体は熱をぶり返した。腹の底がジクジクと疼いて、下肢から堪らないもどかしさが這い上がる。煙に溶け込む媚薬が私を狂わせる。
ああ、そうだった。彼は彼の嗜好でこの煙草を飲み始めたのではなかったっけ。
一番初めは確か、そう。
「ハメたくなったか?淫乱」
「……そういう台詞は、小細工抜きで言え……ッ」
私をおかしくさせる為の、極めて悪質な悪戯だった。
「小慣れたセックスなんてツマラネェだろ?ケツもアタマもグッチャグチャくらいで丁度イイのさ」
彼は嘲笑うかのように、たった一息で熱くなり始めた私の身体を乱暴にベッドへ押し付けた。そして、一旦煙を肺へ深く吸い込むと、煙草を口から離して大きく白い煙を吐く。
「舌ァ出せ。吸ってやる」
明らかな嘲笑が胸へと突き刺さった。屈辱と冷たい態度に胸が痛む。
しかし、けして拒まない。彼にとって、私の価値はコレしかないのだ。そうでなくとも、この媚薬に堕ちた身体では従う以外の選択肢などない。
おとなしく口を開け、言われるままに舌を差し出す。彼は従順に従う私を鼻で嗤って、唾液に濡れた赤い舌先へむしゃぶりついた。
媚薬に酔わされているのは、私だけではないのだ。
燃え尽きた灰が一片ベッドに落ちる。
「……ぁ…ふ……っ」
強引にしゃぶられる舌先に絡み付く彼の舌は熱く、その感触に身体はさらに熱を増して、脳まで蕩けていくのが分かる。爪先にまで切ない痺れが広がり、無意識の内にシーツを掻いていた。耐え難い程のゾクゾクとした感覚が身体を支配する。
感覚は徐々に鋭敏になり、ただ触れ合うだけの肌にさえ感じてしまう。粘着質の水音と、彼の微かに荒い呼吸音に昂った。
少しずつ、少しずつ、思考力が消えていく。脳は快楽に溺れ始めたけれど、それでも虚しい願いが脳裏に浮かんでは消えていった。
私の望み。ささやかな願い。しかし、どうしようもなく我儘な希求。
酷く絶望的なそれは、たった一つの希望だったのに。
……私は、誰も愛さないお前が欲しい。
私は愛されなくても構わなかったんだ。お前と愛し合いたいなんて、願ったことなどまるで無かったんだ。
だって必要なかったから。お前が誰も愛さなければ、お前の隣に居るのは友の私の筈だから。
なのに、なのにお前は……
アノ男を、愛してしまった。
お前は、他者への愛を持たない男などではなかったのだね。
お前と友情を結べた時に、気が付いていれば良かったよ。人よりいささか希薄でも、お前にだって人の情はあるのだと。
なんて愚かな私だろう。お前の情を見限った時に、私の恋は終わっていたのだ。
胸を刺すこの痛みも、体中を塗り潰す快楽に飲まれて霞む。
それでも苦しみは消えなくて、私はとめどなく溢れ出す快楽に理性を投げ出した。
素肌に触れる彼の身体、耳に聞こえる荒い呼吸。
ほんの少しだけ、優しく変わってしまった彼のキスに、独り瞼を固く閉ざした。
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HN:
ヤサブロー
性別:
女性
自己紹介:
無双・BSR至上主義のガチ腐。
無双は三國寄りで好き。
けして、歴女ではない。
一応、同人小説サイト持ち。
ほぼ倉庫化してるけど気にしない。
pixivでは別HNで活動中。
全般的に癖のあるキャラを好きになりがち。
↓↓好き↓↓
司馬懿/陳宮殿/郭淮さん/鍾会さん(無双)
明智/大谷さん/官兵衛さん/又兵衛(BASARA)
松下/埋れ木/二世(悪魔くん)
カイジ/一条/和也/涯/零/森田(福本)
鎬昂昇(バキ)
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